映画 「ドリーム・ホーム」 ~不動産ホラーという新ジャンル~



台風一過と言っても、今回は特に大きな故障も無く、風が強い日でしたが、

皆様にとっても過ごしやすい週の始まりだったと思います。

弊社と致しましても、土地のご決済をさせて頂き、排水工事の打ち合わせ、

賃貸をご希望のお客様との打ち合わせ、土地購入のご相談、

土地売却のご相談、台風で破損した箇所のお見積りなど、

月末らしく動きのあった一日でした。

 

さて、今日お送りするのは、不動産ホラー映画 「ドリーム・ホーム」 (2010年制作)です。

 

観る前の感覚【不動産を扱った珍しい話だし、ネットフリックスに有るし、軽い気持ちで観てみるか】

観た後の感想【凄惨、残酷、ラストの落ちも含めて皮肉たっぷりの秀逸な作品】

点数【80点】

 

<解説>

香港の高級マンションを舞台に、そこに暮らす住民に対して無差別殺人を繰り返すOLの猟奇的な凶行を描くバイオレンス・スリラー。

香港映画界の鬼才パン・ホーチョン監督がメガホンを取り、格差が広がる香港の社会経済を背景にエロスに満ちた残酷描写の数々で衝撃の実話を映画化。

冷酷無比な殺人鬼を演じるのは、『エグザイル/絆』の個性派女優ジョシー・ホー。

香港では公開が延期されたほどの凄惨(せいさん)な凶行シーンの数々に震撼(しんかん)する。

 

<あらすじ>

香港の象徴的な景観として知られる美しいビクトリア・ハーバーが見える湾岸エリアにある高級高層マンション「ビクトリアNo.1」。

ある晩何者かが管理人室に忍び込み、居眠り中の警備員を絞殺する。

ほどなくマンションの住民に対しても血の惨劇が繰り返されるが、その犯人の正体は金融機関に勤める普通のOL、チェン(ジョシー・ホー)だった。

(解説・あらすじともyahoo 映画より)

 

日本では数少ない香港映画なのですが、不動産を扱った珍しい作品であると同時に、その出来も凄まじいレベルの作品です。

日本で言えば、「冷たい熱帯魚」(園子温監督)に近いものがあるのですが、監督のパン・ホーチョン氏と園子温も当時対談が有った程、

やはり通じるところがあったのでしょう。

フィクションで不動産を扱ったものと言えば、近年ではドラマ「家を売る女」が好評でしたが、

多分、不動産関係で、日の当たるような役柄って結構珍しいと思います。

映画などでも、不動産屋が出て来る作品自体が少ないですし、

しいて言えば、「呪怨シリーズ」で、呪われた家を扱ったばかりに、犠牲になる不動産屋ぐらいしか、思いつかないです。

とにかくこの作品は、タイトルが皮肉たっぷりの「ドリーム・ホーム」である事が、まずは秀逸です。

 

湾岸エリアの高級高層マンションを、どうしても購入したい主人公。

しかし高級高層マンションの値段は、高くなっていくばかり。

購入したいけれど、それが買えるほどの資金が無い時、

物件の価値を下げて、購入するためにはどうするか??

主人公が考えた驚愕の解決手段=凶行が、冗談抜きで凄まじいです。

確かに事故物件なら、物件価値、つまり値段は下がるでしょうが・・・・

どう考えてもカタギの発想では無いのですが、

凶行の仕方が、素人が考えた様な道具を使ったり、妙に手際が良く無かったりするところが、逆に現実感があって怖いです。

秀逸なつくりなのは、時系列でそのまま並べてしまうと、主人公の過去の話がずっと続き、最後の20分くらいで凶行の連続になってしまうので、

最初から中盤にかけて退屈になってしまうのですが、

凶行のシーンをばらけさせて、その間に主人公の過去の話から現在の話を入れるつくりなので、

凶行→主人公の子供の頃の過去の話→凶行→主人公の過去の話→凶行→主人公の少し前の話→凶行という流れになっているので、

開始5分でいきなり凶行のシーンから始まるので、つかみに成功しているのと、観客を飽きさせない作りになっています。

生半可なホラーに飽きている人にはおすすめ作品です。グロ耐性が無い人にはおすすめが出来ませんが。

 

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