三連休も終日となりました本日、充実したお休みを取られた方も多かったのではないかと思います。
本日の弊社は、報告書の発送作業、売家の売却のご相談、合間をぬっての写真の追加撮影、
太陽光発電のための売地のご契約を進める作業、明日のご契約の準備など、
連休の終わりにふさわしい日となりました。
今回のブログは、以前旧ブログで取り上げた映画の、加筆・再編集したものになります。
映画『パシフィック・リム』です。
過去の名作を、掘り起こすという意味で、当ブログの価値があればと思います。
観た感想として、一番感じたのは、当時の映画館で観るべきだったという事でした。
おおまかな話と致しましては、巨大ロボと怪獣が闘う話です。
・・・・・・それだけ?
はい、それだけです。話の部分は、小学生が考えた様な話です。
もう少し詳しく説明すると、
■ ストーリー
人類に残された道は2つ。「絶滅」するか、「戦う」か…。
2013 年、太平洋(パシフィック)の深海から突如出現した未知なる巨大生命体に、
世界中の大都市が次々と破壊され、人類は絶滅の危機に晒される。甚大な被害を受けた人類は、
巨大生命体と戦う為、英知を結集して人型巨大兵器“イェーガー”を開発する。
“イェーガー”は、次々と現れる巨大生命体の侵攻を食い止める事ができるのか?
果たして人類の下した決断、そして運命は…。
というものが話の入りですね。
それで、この映画の監督を務めた、ギレルモ監督を始めとするスタッフのが、
この作品の肉付けを行うのですが、その姿勢が格好良い!
話自体は、小学生が考えた様な話なので、いくらでも子供だましに手を抜いて作ろうとすれば出来る訳であり、
「現代的な解釈を加えて」と、余計なものを付け加えたり、変な照れがあったりする事で、
結果として、子供向けどころか、子供だましとしても中途半端になった作品が他にも多くある中で、
この映画、1カットたりとも、全く手を抜いていません。
◆この映画で感心した点の1つが、「スピード感」
最初から最後まで、無駄なカットが一つも無いです。
これは作り手達が、「ロボットと怪獣が闘う話は、格好良いに決まっているだろ。
だって何故なら格好良いから」と心底信じて、作り通したからだと思います。
何を表現して、何を表現しないかという事が非常に大事で、
限られた時間の中で、危機が迫った人類が怪獣への対処をしていくと言う時間軸があるため、
主人公が兄の死に関して悩んで5年間、さまよっていたのですが、その5年間の時間経過を、
さっと数分で見せて、戦闘の準備のシーンに移っていく様子のスピード感は、
何を見せて、何を見せないかという事が良く分かっていないと出来ない事だと思います。
そのスピード感が、最初から最後まで持続している事が、素晴らしい。
この映画のテンポを一度観て知ってしまうと、他の作品を観た時に、
「なんかこのシーン、無駄に長いな」とか、
「このカット、要らなくね?」と、基準が上がってしまいました。
あとは、日本の作品にありがちな、どうても良い事で主人公がうじうじと悩んだり、
入れなくても良い無駄な恋愛要素を入れたりしないので、スッキリとして、最後まで観ることが出来ます。
◆もう一つの関心点が、「重量感と一体感」
この映画に出てくる、人類の切り札である巨大ロボ イエーガーですが、
全長79m 体重約1980トンというサイズです。
巨大ロボの重さを表現するのに、これがあんまり軽快な動きをしてしまったり、
レバーやギアチェンジや、アクセルなどで簡単に動くと、どうしても軽い印象になってしまうので、
運動性能を確保しつつ、重量感を表現するために、コクピットの形態が、
車の様に椅子に座って運転をするというタイプではなく、
パイロットが立ったままで、そのパイロットが体を動かすと、そのままロボットがその動きをするという操作方法を採用しています。
これがパイロットが足を上げて、歩いて前進するのですが、足に取り付けてある機器が、
本当に重そうで、その重い動きと、実際のロボの重々しい動きが一体になっている点が、
観客にも伝わって来るのが、まず素晴らしい。
またロボの主な戦闘方法は、飛び道具より格闘武器による戦闘なのですが、
剣で怪獣を切り裂く動作も、パイロットが腕を振り上げて、
剣を思いっきり降るというアクションをすることで、観客も自然に力が入って、
一体感を持つことが出来る事につながっている点も素晴らしい点です。
このスピード感と、重量感と一体感で、観客は冒頭から最後まで、
ノンストップで引き込まれる事になります。
他にもキャラクターや、音楽やその他の元ネタなど、書き出すとキリがないくらいの
素晴らしい要素がつまっています。
↑主人公 kaijyuとの戦いで兄を失い、5年間放浪するものの、
5年後にキャプテンの説得がきっかけで、さっと気持ちを切り替えるのが、素晴らしい。
↑ヒロインの森マコ(俳優:菊地凛子)
巨大ロボのイェ―ガーは、パイロットの格闘能力によって、戦闘能力を発揮するので、
生身でも、キレッキレのアクションで魅せてくれます。
↑kaijyuの研究者の博士。kaijyuを研究対象として入れ込むあまりに、
腕にkaijyuの刺青を入れている、このろくでなし感と、社会不適応っぷりが最高のお方。
この作品の肝は「自分達が格好良いと思うものを突き詰めて、妥協せず、
手を抜かずにそれを追求したら、本当に最高に格好良いものが出来てしまった」
という事の生きた実例の一つだと思います。
ご興味を持たれた方は、
『パシフィック・リム』は2013年の作品のため、インターネットで調べれば、
良い評価をいくつも観ることが出来るので、評価的なものは、
他の方がたくさん述べられているので、そちらもご覧頂ければと思います。
この作品のデルトロ監督は、「作品のディティール(細部)をきちんと描写するクリエイターの執念が、
作品に命を与える」という趣旨の事を述べているのですが、これも不動産業に結びつく事だと、思いましたね。
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